皆様こんにちは、さてこのスマホ首シリーズも最終回となりました。最後は首本体へのアプローチとなります。これまで”その1”~”その4”を実践していただいた方は、再度”その0”で確認した自分の姿勢を評価を再度してみてください。少しずつ姿勢が改善して最初と体の動きが左右対称になって猫背が改善してきていればうれしいです。但し、これらの運動による姿勢改善は、調整直後に効果が出る場合もありますが、全体的に姿勢改善が目に見えるのは最低でも1-2週間程度継続してから効果が出てきますのでご了承ください(継続は力なりです)。
首のアライメントを確認しよう
それでは、首の運動を始める前に、再度自分の姿勢を確認してみましょう。詳細は全身のアライメントは”その0”をご覧ください。
以下では、首の部分のみ再度姿勢と動きの確認をプラスαも含め説明します。
①首の前後の位置確認
壁に寄りかかります。自分の後頭部が壁からどのくらい離れているか確認しましょう。目標は壁に後頭部が着く程度です。手のひらほどの隙間なのか?こぶし大程度の隙間なのか?手を入れてみてください。
②正面から見た首の位置確認
自分の頭部がまっすぐか、左右対称かを確認しましょう。
左の様に鏡などの正面に立ちます。首から真下に下ろした部分、左右の鎖骨が真ん中の胸骨に付いています。丁度鎖骨の中間から鉛直方向に線を描いたとき(左の黄色ライン)に、自分の鼻や眉間がそのライン上にあるかを確認してください。
左の写真では左側に若干ずれているのが分かると思います。また、場合によっては鼻と眉間を結んだ線が斜めに傾き、頭部が傾いている場合もあります。このようなわずかなずれですが、首の可動性や痛みに大きく関係しています。
③首の動きを確認
首の動きを確認しましょう
左右に倒した際どちらが倒れやすいか。左の写真では左の方が可動性が低いです
上下を見た時にどのあたりまで見えるか確認してください。首の後ろが詰まる感じなどがあればそれも確認しましょう。
左右を見た時にどのあたりまで見えるか、左右に差が無いかを確認しましょう。どちらか首が詰まる感じがあればそれも確認してください。
左の写真では左の方が可動性が低いです
首のアライメントを調整しよう
①首の前後を調整
左上の写真の様に、両手の親指と人差し指でチョキを作り顎に当てます。
左下の写真の様に、顎を引きながら手で頭部を後方へ押しましょう。
この時手で押す力はほんのわずかで大丈夫です。
30秒程度保持したらリラックスします。これを2セット。
②首の左右を調整
左上の写真の様に、仮に首が正中線より左にずれていたとしましょう。
左下の写真の様に、左肩に右の手を当てて肩を左下方へ引き下げながら自分の力で頭部は反対側へ首を平行移動してみましょう。
最初は突っ張ってなかなか難しいですが、慌てなくても大丈夫です。
30秒保持をしたら休憩。2セット行ってください。
1回でずれは治らないかもしれませんが毎日行うことで正中に整っていきます。鏡を見て矯正しなくても正中を維持できるようになればOKです。
(右にずれていた場合は反対に行ってください)
③首の傾きを調整
左一番上の写真の様に、首が正中でなく若干左へ傾いていたとしましょう。この場合は左の僧帽筋・肩甲挙筋・胸鎖乳突筋などが若干短縮している事があります。
左真ん中の写真 先ほどの②と同じように右手で左肩を下方へ下げましょう。その状態でゆっくり首を右へ倒してストレッチします。この時痛みがあるかもしれません。その時は我慢して行わずできる範囲で結構です。30秒保持を2セット
続いてそのまま首を右後ろに倒していきましょう。左の胸鎖乳突筋がストレッチされます。
30秒保持を2セット
④首の伸展を調整
スマホ首の場合、上を向いたときに首の後ろが詰まる感じがして向きにくい事があります。この時に左の写真の様なゴムチューブを使います。左写真はD&M社製のTherabandの緑ですが、色は一番弱い黄色がおすすめです。買うのがちょっとという人は手ぬぐいなどでも代用は可能です。
左の写真を見てください。①~③と3段階に分けて行います。左列はTherabandを使った場合。右列は手ぬぐいで行ってます。
①首の上側で後頭部に近い部分にTherabandをひっかけ両手で持ちやや前上方へ軽く引きながら天井を見ましょう。
10秒ほど保持 その後正面を向きます
②続いて①よりもやや下側にTehrabandをひっかけ①よりもやや上向きに軽く引きながら天井をみます。
10秒ほど保持 その後正面を向きます
③続いて②よりも更に下側でやや肩に近い部分にTehrabandをひっかけ②よりも更に上方に向かって軽く引きながら天井を見ましょう。
10秒保持 その後正面を向きましょう
ポイント! 運動時は動かす方向に目線を向けてからそのあとに首が動いてくるイメージを持ちながら行いましょう
④首の回旋可動性を調整
多くの人は、首が左を向きやすく右を向きにくいパターンが多いともいわれていますが、人により様々です。仮に右を向きにくいとして説明します。
a)皮膚を動かして首の可動性を改善しよう。
左の写真は横からみた図と後ろから見た図になります。
左右の手を首の横から後ろに向けて当ててください。首の周りの皮膚にしっかり手のひらを当てましょう。
首が右側を向く方向、つまり上から見て時計回りに皮膚をずらしてください
そのまま30秒程度保持×2セット
b)首の回旋を矯正
続いて左上の様に右を向きます。
その状態で右手で顎を持ち、左手で後頭部を持ちます。手の弱い力でゆっくりとさらに右へ首を回してみましょう。決して急に動かしたり強い力で行わないように!(反対も行いましょう) 10秒保持を2セット
c)首の傾きを矯正
続いて左下の様に首を傾けたら、右手は顎を持ち、左手は頭頂部を持ちます。手の弱い力でさらに傾けてみましょう。決して急に動かしたり強い力で行わないように!(反対も行いましょう)10秒保持を2セット
もう一度首の動きを確認
これまでの姿勢調整が終わったら、再度姿勢や首の位置、動きを確認しましょう。最初とくらべて左右が整い動かし易くなったでしょうか?
SNSなどの動画で様々な運動を紹介するサイトが沢山ありますが、大切なのは最初のやる前とやった後で体に変化が現れるかどうかを確認することです。”痩せる”などという種類のものは一定の期間が必要ですが、”痛みを改善する”という類のものは、3~5日程度行って全く体の変化を感じられなければおそらく自分にはあまり効果が無いかと思ってよいと思います(もちろんこのサイトも含めて)。
~参考~ 枕の一工夫
なかなか自分に合う枕って難しいですよね。私もいくつも枕を買い、中に入れるパイプの量を調整しましたが納得がいくものを作るのは時間がかかります。専門店で自分の首に合った枕は良いのですがかなりお金もかかります。
この記事は首のアライメントを調整する記事なので、自分に合った枕というよりもアライメントを調整する方法としてタオル枕をお勧めします。
左の写真の様にバスタオルを丸めて首の下に入れ、タオルを頭の下に畳んで入れるなどすると頸椎の弯曲づくりのサポートになります。
頭部が前方に強く出ている場合は頭下のタオルは厚めにして改善してきたら徐々に厚さを薄くしていきます。
一番下の写真の様に目線が上を向きすぎるのはよくないです。真ん中の写真に様になるべく目線が天井を向いた状態で調整しましょう(逆に目線がお腹の方向を向いてしまう時は枕が高すぎる状態です)
首の筋力トレーニング
首の筋力トレーニングです。
黄色の線が手で力を加える方向。赤い線がそれに対して頭で押し返す力の方向を示しています。
a)横方向の筋トレ
左上の写真の様に頭の横に手を添えます。反対方向へ手で押しましょう。頭はそれに対して動かないように抵抗します。左右からそれぞれ10秒×2セット
b)前後方向の筋トレ
左下の写真。左側は額に両手を当てて後ろに押します。頭部は動かさないように保持。10秒×2セット。右側は後頭部で両手を組んで前方に押します。頭部は動かさないように保持。10秒×2セット
c)斜め方向の筋トレ
左上の写真。右前から左後ろに手で押します。頭は動かさないように保持。10秒×2セット。左前から右後ろに手で押します。頭は動かさないように保持。10秒×2セット
左下の写真。右後ろから左前に手で押します。頭は動かさないよう保持。10秒×2セット。左後ろから右前に手で押します。頭は動かさないよう保持。10秒×2セット
おわりに
ここまでスマホ首 ストレートネックの痛みをセルフコントロール その0~その5までお読みいただき誠にありがとうございました。わかりにくい写真などあったかもしれませんがご了承ください。少しでも皆様にとって快適な生活ができるよう今後も様々なセルフコントロール術を今後も提案させていただきます。今後ともよろしくお願いします。
以下今回の記事に関連するおすすめ商品紹介(広告です)
EMSと温熱で首周りの筋肉をケアします。最初は市販の機器はあまり期待していなかったのですが使ってみると非常に効果が高いと感じました。医療機器にも劣らないなと驚いています。
毎日PCに向かってEXCELの数字ばかり見ている私には欠かせないアイテムとなってしまいまいした(;’∀’)
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