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腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーション 

腰椎椎間板ヘルニアの図 体のコンディショニング
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腰椎椎間板ヘルニアは20~40代で多く罹患し、男性に多い疾患です。原因や症状については下記記事をご覧ください。本記事ではその症状を和らげるリハビリテーションについて記載しています。

リハビリで抑えるポイントは「不良姿勢の改善」と「筋力トレーニングによる予防」になります。

但し、急性期の痛みが強い時は安静やコルセットによる除痛をしましょう。その後痛みが減ってきたら少しずつ運動を開始しましょう。

不良姿勢と症状

腰椎椎間板ヘルニアの原因として不良姿勢が挙げられます。左図の一番右である骨盤後傾位では腰椎が真直ぐ(フラット)の状となっており、この状態から体幹を前屈していくと腰椎の屈曲が増大していきます。

また、脊柱の弯曲が無くなった状態であり、椎間板へかかる負荷が増大しています。この状態で重い物を持つなどの作業はヘルニアを引き起こす要因となります。

上の図は立位の姿勢を100としたときに、姿勢による腰椎椎間板への内圧を示した図です。仰向けや横向けは低くなります。椅子に座るだけで140%の負荷になるのです。そのため、ヘルニアの人は座っているよりも立位になった方が症状が緩和されます。さらに、お辞儀をしたり椅子に座って前かがみになり荷物を持つような動作が最も負荷が高くなります。

マッケンジー体操

ヘルニアで推奨される運動にマッケンジー体操と呼ばれるものがあります。この運動により腰椎の伸展が図られ、突出した髄核が椎間板内に戻りやすくなる事でヘルニアの症状を軽減する事が出来るためです。また脊柱の生理的弯曲姿勢が整って来る事で椎間板にかかる負担を減らすこととなります。

特に普段から骨盤後傾位の人は行う事をお勧めします。

骨盤後傾位のチェック

仰向けになり腰の部分に手を入れてみましょう。手のひらが1つ入る程度隙間が空いている状態が正常です。

手のひらが入らない人は腰椎が後弯している可能性があります。

マッケンジー体操のやり方

①うつぶせ寝

左上の図の様に腕を頭の下に入れてうつぶせ寝となります。全身の力を抜いてリラックス

この姿勢を3分程度キープします。

②うつぶせ寝2

胸の下に枕を入れたうつぶせ寝姿勢をとります

この姿勢を3分程度キープします。

上記①が全く支障なくできる場合は②からでもOKです。

①と②が痛みなく行えるようになったら次に進みます。

③肘をついて腰をそらす

肘をついた姿勢をとります。

2~3分程度保持して元の姿勢に戻します。

④手のひらを付いた腰部の伸展

手のひらを付いて腰をそらした姿勢をとります。

3秒程度保持してうつぶせ寝に戻し10秒休む。

これを5~10セット

もし①~③の運動で腰痛や下肢のしびれなどが増える場合は④にすすまず、症状が改善するかを見ながら少しずつ行いましょう。

姿勢を改善するストレッチ

ハムストリングスのストレッチ

骨盤後傾位の人はハムストリングスが短縮している可能性があります。予防としてストレッチをお勧めします。

A)仰向けになり片方の膝裏に両手を当てます。次に膝を天井に向かって伸ばしましょう。

20秒保持 2~3セット

B)座位で片膝を曲げ、ストレッチする方の足を延ばします。体を前屈して足の裏を伸ばします。

20秒保持 2~3セット

注)腰は丸まらない様伸ばしたまま股関節から前に倒してください。

B)は腰椎の屈曲を起こしやすく、ヘルニアの症状を悪化させる可能性もあります。股関節から曲げられない方、しびれや痛みが出る場合は①のみにしましょう。

大腿四頭筋のストレッチ

A)股関節前面のストレッチ

片膝を立てた姿勢をとります。

20秒保持×2セット

B)大腿四頭筋ストレッチ

足首をもって太もも前面をストレッチ

足首をもって太もも前面をストレッチ

20秒×2セット

予防としての体幹筋力トレーニング3選

①ドローインEx

椅子に座った姿勢となります。

お腹を凹ませながら、息を吸いましょう。

お腹を凹ませたままでゆっくり息を吐いていきます。

お腹の奥の方で筋肉が働いているのを感じてください。

②腸腰筋トレーニング

骨盤後傾位の方は腸腰筋が弱くなっている事があります。

椅子に座って5秒数えながらゆっくりと足を持ち挙げます。その後5秒数えながら下ろしましょう。

次に反対の足を行います。

左右10回を2~3セット

注)足を持ち挙げた時に腰が反らない様まっすぐの姿勢を保持してください。

③プランクEx

体幹のトレーニングとなります。

うつ伏せで両肘を立てます。

①腰を挙げてまっすぐに保持 30秒×2セット

②片足を挙げてまっすぐに保持 30秒×2セット

できるだけ息を止めないようにしましょう。

まとめ

腰椎椎間板ヘルニアに対する運動とストレッチを提案しました。本記事ではヘルニアと診断され状態が少し落ち着いた方向けの記事となります。もし整形外科を受診しておらず腰痛の症状が出た場合は自己判断せず、まず整形外科を受診してください。リハビリをしている方はその方に合った自主トレーニングを直接指導してもらう事をお勧めします。

以下広告となります。初期の腰痛が強い場合や体幹筋力が弱くなっている場合はコルセットも有効です。但し、ずっと使用すると体幹筋力が弱くなるとも言われておりますので、重たい物を持つときなどに使用するようにしましょう。

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